2014年02月15日

続続続続 松山展ギャラリートーク

絵絹は岐阜の業者から仕入れました。

今はブラジル産が、主流とか、・・・・

現代は、国産の絹流通は、ほぼ崩壊しているそうです。

桑畑すら稀になった・・・・現代。

富国強兵・・・として、国民一丸となっていた頃は、

絹が日本を支える大切な産業でしたが



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 梱包を解いたマッサラな絵絹


絹枠に張り込められた絹に地塗りを施します。

胡粉(ごふん)という基本中の基本である代表的なる日本画絵の具

カキの貝殻や、ホタテの貝殻を原料としていて、

非常に美しい純白が得られるのです。

これを地塗りに施すと、上から重ねる絵の具の発色も美しい!



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  全体に胡粉を塗り


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  刷毛で伸ばす  厚塗りは禁物・・・


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  自然乾燥します・・・

  ドライヤーなどで強制的に乾かすなんてもってのほか!!

  絵の具はデリケート・・・最大限に絵の具の美しさを引き出す・・細心の工夫が!!



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  墨をぼかし入れて・・・


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  虹の七色をぼかし加えて・・・


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刷毛による絹ずれの音を、心地よく聞きながら・・・

日本神代絵巻冒頭の部分が・・・今、目の前で、・・・・

創意・・・し、

出来つつあります・・・・



伊邪那岐、伊邪那美、陰陽二神を描き入れ・・・

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工程を何度も何度も、重ね・・・・・・丹念に描写を仕上げ・・・


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慎重に、深く深く・・・じわじわ・・・・全体の表現の調子を・・・上げてゆきます。


まるで、見えない神霊に導かれる様な・・・・

不思議な不思議な

味わったことのない感覚、・・・リアルに・・・・。

描かされている???

ホントに私が・・・描いたの???




今まで存在しない古事記絵巻・・・・・

今、目の前で、現じ・・・・・・・


悠久の日本歴史が・・・ここに・・・・具現???

超、超、超、・・・・

・・・

私であって私でない・・・・

不思議としか言いようのない感覚・・・

描かされているかのような

特別!!!!、極まる、・・・・気分・・・・



ホントに日本って凄い!!!!!!








古事記を絵巻物にした人がかつては居たのではないかと、

思われますが、実際には、現在、一つも残っていません。

神代、・・・に始まって、膨大なる日本歴史そのものでありますから

一画家の手に負えるようなボリュームでなく、

茫漠として、底知れない深さ、広さがあり、取りとめがないからでしょうか??


神代のおとぎ話・・・と、決めつけられない間口の広さ、深さ、を持っている。


少なくとも我々日本人は、この世界にたった一つの古事記というものを

ありがたくも、畏くも・・・・戴いている。

その、稀なる尊さ・・・・

古事記を深く味わって・・・・未来を紡ぐ・・・




日本の未来は、国民の古事記への理解の深さにかかっている、と言えます。


日本という比類ない国家に活かされていること・・・への認識



日本の悠久の歴史、と、現在、とは、

式年遷宮よって、直に!!! 繋がっているのです!!








★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★





これからも、後の世の人々が、この日本と言う不思議な国のあり様を

思い起こす契機となるような、絵画作品を産んで行けたら・・・

と心から、願っています。




本日は、お寒い中、御参集御高覧頂きまして、本当にありがとうございました。








posted by 絵師天山 at 17:22| Comment(0) | 伊勢神宮奉納記念展
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