2011年09月08日

水野美術館 菱田春草展 前編

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 月と狐




 春草没後100年記念展 IN 水野美術館  

早朝から、菅平で、高山植物にうっとりした後、長野市内に入り、水野美術館へ行って来ました。遅くなりましたが、ご報告しましょう。

院展巡回展も行われているので、私の作品もここに飾られた事があるわけですが、残念ながら、今回が初来訪。

長野の水野美術館については、http://w2.avis.ne.jp/~nihonga/about/index.html  へどうぞ。


 <没後100年 菱田春草展>  是非、少しはご紹介出来るかと思います。



  【竹に猫】 明治33年  二曲屏風


  

 重要文化財指定の【黒き猫】をはじめ、【春日】など、春草描くところの猫には、定評があり、まるで生きているような猫!と言うことで特に珍重されています。 殊にこの作品は屏風仕立てで珍しく、所有者(水野美術館)も、とても大切にしている様子。屏風なのに、それは豪華な額ぶちに納まり、華麗な床の間に立派に陳列されていました。

 

 水野美術館の展示室入ってすぐのこの純和風の空間がお気に入りの方も大変多いと聞いております。素敵な大床でした。

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【竹に猫】



 いくつか、春草の描く猫を取り上げてみましょう。

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トリミングしてありますが、なんか、とっても良いですねー。

  かわいいでしょう、!?





 

 次いで、【稲田姫】



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 ヤマタノオロチの生贄にされるクシナダ姫。



 スサノオの命の計略により、酒入りの甕を用意して、大蛇を酔  わせて成敗するのですが、不安と憂いに満ちた姫の表情を白い生成りの衣装で誇張し、画面下、手前の岩の重なりの深さ、濃さと、画面上の怪しいモヤ、暗雲、とを上手く対照させています。


 表装も絵のうち。 表具の素晴らしさもお伝えできれば良いのですが・・。学芸員さんにお尋ねすると、どの作品も表具にはとても気を使っていて、仕立て直す場合も生地は、元のものを生かすそうです。品川の某有名表具屋さんだとか・・・。







つづく








posted by 絵師天山 at 20:49| Comment(3) | 菱田春草
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