時に自分の作品を褒められると、
“春草君の方がずっと上手い、あれこそ金の瓦。俺なんか普通の瓦だよ。”といっていたそうです。
事実、ある時期のこの二人の作風がとてもよく似ていて、どちらの作品か判別しにくい事もあり、どうやら、あの、大巨匠、大観先生が、春草を真似ていたのではないかと思われるふしさえあるのです。春草没後、直後に開催された春草記念展に【五柳先生】と題して尊敬と敬愛とを表現し尽くそうとした新作屏風を大観は捧げています。
菱田春草と言う夭折の画家は、実に稀に見る天才が惚れこんでしまう様な、桁違いのポテンシャルを秘めていました。せめて、60以上の齢を与えられたら? と思うと、心底残念でなりません。
今も尚このお二人の余慶のお陰で、かろうじて成り立ってきた日本画壇もそろそろ、お二人の遥かなる業績に立ち返らなければ、早晩消えてなくなるだろうと私は考えています。
一対の美。ホンモノのセレブリティーをお楽しみ頂きましょう。
大観VS春草

【紅葉】 菱田春草作 明治35年
VS
同【滝】 横山大観作

【寿老】 菱田春草作 明治34年
VS
同【布袋】 横山大観作

【春秋(秋)】 菱田春草作 明治34年
VS
同【春秋(春)】 横山大観

【飛泉】 菱田春草作 明治34年
VS
同【飛泉】 横山大観作
節電の夏に必須アイテム!!
→夫婦扇発売中
こちらも、どうぞ、ご覧下さい。
何れも、重ねてクリックすると見易くなります。