【白虹の尾瀬】
ご存知、尾瀬といえば水芭蕉。平らかな山上の楽園を楽しむかのように咲き競うのは6月。遅い春がたけなわになる頃です。とにかく真冬には3メートル以上の雪に覆われる事もあるのですから。 そして、知る人ぞ知る、白虹(はっこう) 湿潤な尾瀬に立つ虹は奇跡的に白く仄かに輝くことがある、と言う伝説を知って、描いてみたものです。
【池畔の春】
これは、琵琶湖での取材から生まれた桜の作品。奥琵琶湖は例年4月の下旬頃に満開となり、狭い道路が大渋滞するのですが、夕暮れ頃にはさすがの渋滞も解消。射光で対岸は逆光となり、朧に遠くの桜の満開は霞み、目の前の桜の枝には光が溢れて、まるで夜桜が、ライトに照らされたよう、それはそれは、不思議な美しさでありました。
【月影】
月といえば秋の名月。秋盛る、中秋。煌々としているだけではなく、風情が感じられるのは、空気のせいでしょうか?
手前の水辺、木の向こうにも水辺、のどかな水辺にかこまれた中州の様なところに頑張って育った吉野桜の紅葉です。逆光になって、紫色に。満月には金箔を正円に斬って、貼り付けてあります。この技術は一寸難しい。
【行く秋】
全山真紅に染まったような、みちのくの山。人知れず美しさをたたえる山中の水辺が好きで、ずいぶんあちこちへ行きました。中でもこの秋田の名勝沼は、印象深く、画想を得る為に、度々訪れています。一日中歩いても人に逢わない事も。ざら。
鹿の出現に驚いたのはこちらの方で、牡鹿の方は私に気付いて、少し警戒しながらも、“”ほう、こんなところに人間がいる” とでも言いたげな眼差し。敵意の無い事をすぐに悟るようでした。
それにしても、しみじみと四季を嘆賞する事ができる東北はホントにスバラシイ。
【秋映】
ついでに、秋の小品画をもう一つ。最後の錦を飾って、明日の朝はこの極彩色も色あせてしまいそうな秋涼の気配。水もさぞ冷たくなって来ているでしょう。錦を映す見事な紅葉です。
著作権は守られるべきものです。
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