2011年03月21日

神秘を見せてくれる春草

 このブログで使われる写真は、すべて、クリックすると拡大されるように配慮してあります。絵画、特に日本画は、ホンモノを間近にし、肉眼で見なければ、本当の価値はわからないものでありますが、ささやかな、ブログなので、残念で仕方の無いことではありますが、映像で、その片鱗を感じて頂くより他にありません。

 肉眼で作者の息吹までも感じられるような素敵な観賞の機会は、2014年、北の丸国立近代美術館での、菱田春草展を待たなければならないでしょう。

 特別に、この春草という天才の作品群は、繊細優美でありますので、写真でなくホンモノを肉眼で見たときの感動は、生涯忘れられないほどのインパクトがあります。

 なんでもなく描いてあるようでも、そこには、深い深い宇宙の神秘さえ描きこまれているのであり、悠久の大儀を感じさせられるのです。春草はこの世の不思議と言うものを、すべて、ごく簡単に見せてくれる大天才です。

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 茨城県五浦、日本美術院研究所で筆を取る、春草、向こうは若かりし大観。

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同じく五浦、天心が建てた六角堂。この写真は創建当時のものですが、今回の大災害で津波に飲み込まれ、跡形もなくなってしまいました。

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 重要文化財指定の“黒き猫”  情けない程にこの作品のよさは失われていますが、仕方ありません。柏の木の根方にちょこんと座る黒猫です。柏の木は、秋に枯れてしまうのですが、落葉せず、あくる年の新芽が吹く枯れたままくっついていることから、落ちない葉をたたえているので、とても縁起が良いとされているのです。さらに黒猫は福の神でもあります。
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posted by 絵師天山 at 21:55| Comment(0) | 日本画の真髄
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