2017年12月23日

聖徳記念絵画館 その6


     

      聖徳絵画館2.jpg 

      聖徳記念絵画館展示場


明治天皇の歌人としての卓越は良く知られています、

御生涯の御製の総数は九万三千三十二首!

これは勿論、和歌史上のダントツ最高記録で、
この93032首という数は、
作歌を仕事としている歌人でも
とても及び難い数であり、
我々の想像もつかないほど政務でお忙しい御生活の中でお作りになられた数であることを考えれば、ただ々々驚嘆するばかり・・・・


さらに驚くべきことに、ご生涯のうち最も御多忙であられた時期にお作りになったお歌が最も多い!!

年間最多の作歌数はナント7526首!
それが、日露戦争勃発の明治三十七年、で、
一日平均二十首以上!!!!!
専門歌人さえ脱帽するのも当然ですね。


その全ては明治天皇御製全集百十冊に収められ、
宮内庁侍従職の一室に門外不出の秘本として架蔵されてあります。

その中から八千九百三十六首の御製を選んで項目別に編纂した
【類纂新輯明治天皇御集】が平成二年に明治神宮から刊行されており、
今のところこの書が一般庶民の手にすることのできる最多の御製収録集。
もっと簡便な版本も多数あり、普及度も高いのは
御歌そのもののグレードの高さと人気度を証明しています。


御存じ、明治神宮のオミクジは、明治天皇両陛下の御製、
心の奥底に届く様な・・・・・
平易な語彙で表現されていて、
極めて解りやすく、心を打つお歌ばかり・・・



西行や藤原定家や・・・
歌仙とうたわれた歴史上の名歌人達も
明治天皇には及ばない・・・・?


明治天皇のご事績を絵画化する聖徳記念絵画館にしても、
偉大な名君顕彰を企図したものでありますが、
和歌はもっと身近に・・・
明治天皇を敬慕するには
・・・大変良いアイテムですね。


・・・教育勅語も素晴らしいものなんだが、
これを時代遅れとか、なんとか言って排除しようと
今だに反対している馬鹿者もあり、
ユダヤ・アングロサクソン支配に盲従させられた挙句
目先の利害しか考えられない様に躾けられて・・・
折角の日本の凄さを忘れ・・・
何をかイワンや・・・・こう言うアホにも
和歌であれば解りやすく、日本の日本たる素晴らしさを・・
ちょこっと、覗かせてやれば目が覚めて?!
・・・・和歌は非常に良い働きをするのではないか?
と、思います。




ここで御製をいくつか例示させていただきましょう。

先回にご紹介した伊勢神宮御親拝
明治24年、皇大神宮にて
【社頭祈世】と題された、


 

 とこしへに民やすかれといのるなる
       わがよをまもれ伊勢のおほかみ

 ちはやふる神ぞ知るらむ民のため
       世をやすかれと祈る心は



明治帝は明治元年に御年15歳ですから
この明治24年伊勢神宮御親拝は40歳直前・・・

明治27年は維新後初めての対外戦争として清国との戦い
幸いにして短期間で決着し28年年頭に


 よものうみ波をさまりてこの春は
        心のどかに花を見るかな





最大の国難日露戦争開戦前夜の時期に


 暁のねざめしづかに思ふかな
        わがまつりごといかがあらむと


 まつりごとただしき国といはれなむ
        百のつかさよちから尽くして




明治37年二月遂に開戦となってからは、詠まれる和歌の数も質もさらにグレードアップ!!




 いくさ人いかなる野辺にあかすらむ
        蚊の声しげくなれる夜頃を


 いたでおふ人のみとりに心せよ
        にはかに風のさむくなりぬる


 ともしびをさしかふるまで軍人(いくさびと)
        おこせしふみをよみ見つるかな


 はからずも夜をふかしけりくにのため
        身をすてたりし人をかぞへて

 年へなば国のちからとなりぬべき
        人をおほくも失ひにけり

 国をおもふ道にふたつはなかりけり  
        軍(いくさ)の場(には)にたつもたたぬも

 子らは皆軍のにはに出ではてて
        翁やひとり山田もるらむ



明治帝の御仁慈は国民全般のみならず敵国の将兵の上にも


 国のためあたなす仇はくだくとも
        いつくしむべき事な忘れそ




辛うじて勝利に終わった日露戦争後、戦後状況に如何に対応すべきかの深い御懸念が・・・


 戦のかちにほこりてむらぎもの
        心ゆるぶなわがいくさびと


 国のため心も身をもくだきつる
        人のいさををたづねもらすな

 萬代もふみのうへにぞのこさせむ
        国につくしし臣の子の名は

 国のためかばねさらししますらをの
        たままつるべき時近づきぬ

 靖国のやしろにいつくかがみこそ
        やまと心のひかりなりけれ



そして御晩年老熟期に・・・・



 目にみえぬ神にむかひてはぢざるは
        人の心のまことなりけり

 すすむ世を見るにつけても思ふかな
        わが国民のうへはいかにと

 ことのはのまことの道を月花の
        もてあそびとは思はざらなむ


至尊調・・・といわれる所以が・・・


 千万の民の力をあつめなば
        いかなる業もならむとぞ思ふ

 なりはいを楽しむ民のよろこびは
        やがてもおのがよろこびにして

 わが国は神のすゑなり神祭る
        昔のてぶり忘るなゆめ

 わがしれる野にも山にもしげらせよ
        神ながらなる道をしへぐさ

 たらちねの親のみまへにありと見し
        夢のをしくも覚めにけるかな


御感性の瑞々しさ・・・飾り氣の無さ・・・


 思ふことおもふがままに言ひいづる
        をさなごころやまことなるらむ

 むらぎもの心のかぎりつくしてむ
        わが思ふことなりもならずも

 いかならむことある時もうつせみの
        人の心よゆたかならなむ

 こころからそこなふことのなくもがな
        親のかたみとおもふこの身を



最後の御年の御製・・・に


 なすことのなくて終らば世に長き
        齢をたもつかひやなからむ




聖徳記念絵画館の列品に添えて、御製も併せて掲げてくだされば・・・と思うのですが。


この項終わりに

【春雨】と題された珠玉の御製を・・・




  春さめの音ききながら文机の
         上にねぶりのもよほされつつ


  しづかなる春の雨夜を歌ひとつ
         よまでふかすがをしくもあるかな

  春さめのしづかなる夜になりにけり
         すずりとりよせ歌やよままし







posted by 絵師天山 at 00:59| Comment(0) | 聖徳記念絵画館
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