2017年03月11日

理想美術館12 “ガラクタだけのルーブル美術館”


およそ絵画の魅力は写実にあらず

写実に留まれば、それは、写真に近付くだけで
映像革命の嵐が吹き荒れて止まない今日
いくら人力で写真に迫ってみたところで
徒労に過ぎず、動画の足元にも及ばないし
御苦労さま・・・とネギラッテももらえない。

CGとか3Dとか4K・・?だったか・・?
ともかく次々に現れる、
数多のマヤカシモノの手練手管を用いれば
視覚的に人心を支配できるし
詐欺行為でも詐欺には見えない。・・・
無いことも有るといえるし、
アッタこともナカッタと言いきれる。
視覚を支配してしまえば
マインドコントロールなどいとも簡単!
映像の力は既に悪魔化している!!
と言っても決して言い過ぎではありません。

視覚によるインパクトは強烈なものがあり
誰しも最も・・・タブラカ・・されやすい分野。
・・・・だから。





東京芸術大学を頂点とした美大に入学するには
この写実力を鍛えないとマズイ。

石膏デッサンを代表格にした
写実力養成が必須の登竜門となる。

だから写実力があるほど周囲から一目置かれるし
世間も最も分かりやすい基準なので敬意を払う。


しかしこれほど映像の世界が果てしなく充実した今日
機械で出来るてしまう様な事を
人間の能力判定の基準にしてしまう
ことが・・・・果たして
宜しいのでしょうか???


・・・・
写実力は勿論必要だが
それだけでは『美』は生まれない、
という犯しがたい事実にこそ
目を向けるべき時代である、と言える。


写実する力が無ければ、意味不明
何描いてあるか分からなければ、人には伝わらない。
しかしだからといって写実するだけでは
理解し易くなるけれども・・・別に
美しくはならないのです。


“ビックリするのと美しさとは別物”であるように
解り易く丁寧に説明しただけでは
感情までは伝わらず
まして美しさが生ずる筈がない。


その事に気付くか気付かないかで
その人の人生も随分変わり
気付いた方が何倍も楽しく
幸せな筈なのに
ともすると、
写実力を養成した人ほど
写実にコダワリ、写実力を全ての規範に据える。

だから美大で優秀な成績である人ほど
写実から離れる事が出来ず
専門バカみたいになって、もまだ
写実の呪縛から逃れられない・・・ので

素人からは、妙に感心されたり??、
馬鹿にされたり!!
ともかく面倒くさいから放っておけ・・・扱いになる。

和歌や短歌で言えば分かりやすく
事実の説明を5・7・5でされても
31文字で短縮解説されても・・・
ソレだけじゃ全くつまらん!

言外の意味や観てきた様な映像が瞼に浮かぶ
かのような、省略、或いは誇張という
作為が加わらなければ・・・・
事実の羅列から、感動は生まれない・・・のと同じ。

つまり写実は必須の手段ではあるが
目標ではないし、
あくまでも一つの手段であって
もっと大事で
もっと必須な手段が他にもある。
沢山ある・・・・・無数にある・・・
・・・・・訳であります。



詰まる所、表題の如く

ルーブル美術館にはガラクタしか無い!


と言いきれる・・・・

美しくもないものを並べて美術館と称しているのは
単なる詐欺。・・・コケオドシと言うんだなぁ。


ルーブルに限らず、
美術館と称したガラクタの山・・・が、
多過ぎる。

美しい・・・
と言う事が、解らない。

思わず魅せられる、
と言う意味が受け取れない。

そんな人で溢れ返った世界は実に住みにくい・・・のですが。




理想美術館は絵の魅力満載、
絵でなければ表現出来ない、
魅惑される以外の何物もない、・・・
ただただ限りなくひたすら美しい・・・・存在。

でなければ・・・・・なりません。ねぇ


それはつまり、普遍なる【大和絵】の世界。




55春日.jpg

春日霊現記絵巻より、部分図












posted by 絵師天山 at 03:22| Comment(0) | 理想美術館
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