靖國神社の機関紙
【靖國】
第736号11月1日発行が届き・・・・
大変興味深い論説がありましたのでそのままここにご紹介します。
テレビ番組のバラエティなどにも活躍されている
中部大学特任教授、武田邦彦先生のお話です。
私などが推奨するまでもなく、この先生の素晴らしさは良く知られており、
良く居る・・・・・
トランプ氏に会ったこともないのに、嫌悪感を感じる・・風な
・・・・・頼りない、風説に苦もなく流される類の人からは
馬鹿にされたり警戒されたり、
ケシカランとされたりすることもありますけれど
いやいや、けっして侮るなかれ、
何事についても曇りなき眼で真っ直ぐに見つめ、
その真を捕らえようとする姿勢は実に尊敬すべき科学者そのものであります。
常にネットの動画やブログなど拝見しユーモアのある正統派学者!!
として楽しませていただいているのですが
この【靖國】での「科学から見た靖國神社」と題した論説は
記念講演を記録したものであり・・・
実に感心させられたのであります。
共感いただければ幸甚です。

★★★
科学から見た靖國神社
はじめに
物理学や歴史学などの科学は大きく進歩しつつあり、これまでのヒト、クニ、イノチ、などの概念もまた同時に修正を求められています。本稿では、最新の科学の考え方をもとに大自然と人間、それに魂について科学的側面から整理したいと思います。
1、ユニバースからマルチバースへ
この宇宙は146億年前に誕生したといわれています。真っ暗な闇が突如として激しい光に包まれ、そこで「時間」ができ、「物質」ができたとされています。それから146億年、宇宙は絶え間なく変化し、太陽ができ、地球が誕生し、命が息吹き始め、そして今に至っています。
でも、50年ほど前から「ただひとつの宇宙=ユニバース」と言われるこの宇宙は摩訶不思議なことだらけということも分かってきました。そもそも「宇宙が146億年前にできたのなら、その前は?」という単純な疑問も残り、ブラックホールという「何でも飲み込んで体積がなくなってしまう」という奇妙な天体も沢山見つかっています。
専門的になりますので詳しくは触れませんが、ブラックホールの温度分布などが分かれば解るほど宇宙の学問は行き詰まりを見せています。
つまり、今まで私達が考えていた宇宙、たとえば「この宇宙は一つである」、「宇宙はほとんど真空である」さらに「真空にはなにも物質がない」などと思ってきたけれどもそれは間違っているのではないか?という疑問がわき、新しく「超ひも理論」の様な物理学の理論が考案されてきました。それによると、これまで小さい粒子は丸い形をしていると思っていたのに、実は「輪になった紐」ではないかとか、真空には「質量のない小さな物質がぎっしり詰まっている」とか、極めつけは「宇宙は一つではなくいくつもあり、私たちの宇宙と重なっている(隣にある)」とも言われて、それをマルチバース(多元宇宙)と呼ぶようになってきました。
おそらくは宇宙は複数あり、著者の手の届くところにも別の宇宙があると思われます。ただ、宇宙が違うので感知できませんし、ぶつかることもなく、ただ一緒にあるということだけです。しかし、私達が別の宇宙への扉(入り口)を発見すればそこに入って行くこともできますし、旅行の時に扉を開けてそこに荷物を預ければ、旅行先で同じ扉を開けて荷物を取り出すことも可能かも知れません。
いずれにしても私たちの宇宙にはまだ分からないことが多く、宇宙がおそらく複数あることも確かで、それが私たちの生きている間に発見されるのか、微妙なところという感じです。
2、生物のお互いの情報交換
かなり前から森の中にいると気持ちが良いことを「森林浴」と言っていました。この「気持ちが良い」理由は「原始時代に森に住んでいたから」とか、「樹木の中心から芳香族系の化合物が揮発して、その臭いが人間を癒す」とされていました。ところがさらに研究が進み「人間には聞こえない20キロヘルツ以上の音波が原因」という結果も発表されています。
また、百匹用の大きさの回遊槽にイワシを百匹回遊させている時はなにも起こらないのですが、そこに十匹を追加すると、どれか十匹が鱗をこすり合って自ら傷を造り死ぬことが知られています・どういう手段でイワシが水槽の中の数を知ることができるのか不明です。
さらにまったく健康なのに「群の役に立たなくなった」動物が早く死んでいくことが多くの動物で知られていますし、人間も元気な人のグループにいると元気なのに、その人が病気の人達と一緒になると病気になるという研究もあります。
もちろん、昔から「虫の知らせ」「テレパシー」など多くの現象が知られていて、それらは「超自然現象」と呼ばれますが、物理学を専攻する著者から見れば、「超自然」ではなく、「人間がまだ知らない自然現象」と言った方が正しいと思います。
かく言う著者も神社にお参りに行くと、必ず斜め後ろから風が吹いてくるのを感じます。たまたまかと思うとそうではなく、かならず同じ方向から同じように風を感じるのです。他にも何らかの「超自然」を感じておられる方が多いと思いますが、まさにそれこそが「自然」なのだと思います。
実は人間も含めて多細胞動物は「一匹のミツバチ」、「一人の人間」のように分かれているように見えますが、本当は「多くのミツバチ」「人間の集団」として一つなのではないかとも考えられます。
たとえば人間は37兆個の細胞ででき、見かけ上は一つ一つの細胞が完全に独立していて、自分は手の細胞とか、お腹の細胞という違いはありません。でも、37兆個の細胞は見事に一致協力して「一人の人間」として複雑な行動をすることができるのです。このことはプラナリアやボルボックスというような原始的な動物で研究が進んでいますが、まだ細胞間の情報交換の方法は見つかっていません。
つまり、人間ばかりではなく、全生命は何らかの手段でお互いに連絡を取り合い、その種全体で調和するように活動していると考えるのが妥当です。そして、お互いの連絡の強さは、第一に自分の体の細胞、第二に親子、親族などの遺伝子の一部が共通しているもの、というようになっていると考えられます。さらには、人間以外の動物に及び、自然界の川、海、などとも連携していると思われます。
最初に書いたように、「質量を持たない粒子」があるということは目に見えないもの、物質として存在していないものもこの宇宙にはあることを意味しています。日常的にも、テレビをつければ遠いところにいる人の話を聞いたり、その人の動きを見ることができますし、スマホを使えばどこに居ても家族の声を聞くことができるのも、今では当たり前のことですが古代の人が見れば「信じられない」ことに相違ありません。
3、人類史からみた日本の英霊
さて、宇宙は複雑であり、魂は生死に関わらず常に情報を交換している中で、私たちは何をすべきであるかを考えてみました。
人類は約550万年前に誕生しましたが、長い間、ほとんど「道具」というものがなく、やっと手に入れた「石器」もそれほど良い道具ではありませんでした。それでも石で鍬や斧を作ってやっと畑を耕したり、シカを仕留めたりしていたのです。でもあまりに生産性が悪いので、毎日毎日、必死になって田を耕さないと十分な食料が得られないという状態がつづいたのです。
しかし、およそ紀元前1000年頃、今から3千年ほど前に、ヒッタイト(現在のトルコ)で鉄器が発明されました。それまでの金属材料では青銅が使われていましたが、かなり高価で宗教的なものや武器などには使われましたが日常的には使えませんでした。
ところが鉄器は農具、特に鍬などに使えるので耕作は格段に楽になり、それまで、「全員が農夫」だったのが、「国民の一部は農業をやらなくても食べてゆける」ようになり、社会は一変しました(「暇な人たち」の出現)。
鉄器ができたオリエント地方がやや早く、それから5百年ほどかかった支那地方は遅れましたが、「暇な人たち」が思想家、宗教家、軍隊、貴族、などになり、ゾロアスター教、ユダヤ教、道教などが誕生するとともに全世界的に大きな国が出来はじめました。
人類にとって楽に耕作できるのは良いことなのですが、同時にその進歩から支配層や奴隷などが生まれ、やがて社会はピラミッド構造になっていきます。それから3千年、世界の歴史は大きく変わっているように見えますが、現実にはほとんど変化はなく、ただ社会のピラミッドは少しづつ大きくなり、国家ができ、さらには支那の始皇帝の秦、ローマ帝国、ウマイヤ王朝、モンゴル帝国、など巨大国家を生み、ついに15世紀の大航海時代には白人による世界の制覇が始まりました。まさに20世紀初頭に日本がロシアの進出に戸惑った頃には白人の世界帝国が成立する直前だったのです。
その頃、世界で白人に形式的(植民地など)にも実質的(隷属関係など)になっていない国は世界で支那(大清帝国から中華民国へ)と大日本帝国の二つだけになっていたのです。支那は白人統治を免れるために白人側に寝返って、ロシア、ドイツ、チェコ、アメリカ、イギリス、の援助を頼りに同じ有色人種の日本に攻撃を仕掛けましたが、日本だけは人間の魂を守るために白人の世界帝国に対して敢然と独立を目指したのです。
その結果はかなり大変で、日本国の内外で将校、兵士、ばかりではなく、軍属や軍隊に関係ない人に至るまで犠牲をだしました。でも、最終的には敗戦という形式をとりましたが、日本が目指したもの・・・大東亜会議で宣言したもの・・・肌の色、国の大小、資源の有無に関係なく、世界の国がすべて平等になること・・・を実現したのです。
つまり表面的には日本はほぼアメリカ一カ国に負けましたが、イギリス、フランス、オランダ、ロシア、など日本と戦った白人の国は植民地を維持できなくなり、形式的には勝利したアメリカですらフィリピンを手放さざるを得なかったのです。大東亜戦争以後、世界は白人世界帝国から有色人種がほぼすべて独立するようになり、現在の世界の状態になりました。
人類史上、初めて達成した諸国民の独立と平等!
この輝かしい偉業を自らの生命をかけて成し遂げた人たちが今靖國に祀られています。
私たち日本人は人類の平等の為に命を捧げた人たちを祀る場所を持っている事に誇りを持ち、外国の方が日本を訪れた時には、この大きな三千年の歴史と英霊の偉業を説明し、先ずは靖國神社にお参りすることを勧めるのが日本を紹介する上で必要なことと思われます。
おわりに
日本は四方を海に囲まれた温帯の島国であり、その気候は温暖で稲作に適し天皇陛下をいただき、世界でただ一つ「国」としてしっかりした連携をもって繁栄してきました。
私たちは、自分自身を含めてあらゆる人間と常に情報を交わし、それが遠い人でも、すでに亡くなった人でも同じであり、情報の交換、すなわち「むすび」の中で人生を送っているのです。それはやがて科学が明らかにしてくれると思いますが、遠い昔から私たちの先祖が先人を敬い、霊を感じてきたことでもあります。
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