2016年10月14日

草鹿式(くさじしき)


靖国神社秋季大祭奉祝行事の一つである
草鹿式(くさじしき)を拝観しました。



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馬上から弓を引くを騎射(きしゃ)に対して
地上で弓を引くのを歩射(ほしゃ)と言います、
この草鹿式(くさじしき)は、現在
小笠原流の歩射(ほしゃ)の式として伝えられているのです。





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その起源は源頼朝が富士山のすそ野で巻狩りを催した時に、獲物を射損じる部下が多く側近に命じて稽古の方途として草を束ねて鹿の形を作って距離を定めて修練させたのが始まり、と言われ、始めは騎射の式だったものが、歩射(ほしゃ)の式となった。とされます。





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灌漑用水を引いたり、井戸を掘ったり、温泉を見つけ出したり、
後の世までの功徳を施した事柄はすべて空海様の
経世力の御蔭?・・・に、見立てる・・・様に、
武芸の事はすべて源頼朝様の御蔭に仕立てる・・・・。

安易にシツラエられた歴史的図式。でありますが、

空海や頼朝を出すまでもなく、
この様な世界に類例のない弓術儀式は
実は超古代から伝わる古式床しいモノなのであり・・・



その昔、物部氏がモノノ部として
モノノフ=武者・・と転化していったことや
万葉集の大スターでもある大伴家持は
≪大くの伴≫を従えた
今で言う防衛大臣と皇宮警察長官を兼ねた様な
武術全般を司る勇者の中の勇者であったことや
天孫降臨につき従いその先導役を務めた
天忍日命(あめのおしひとのみこと)
天津久米命(あまつくめのみこと)
の両神こそ、
それら益荒男(ますらお)方々の
大先祖様さまであること・・・


などは忘れ去られ・・・

常に本当の歴史は歪曲され安っぽくくだらない
≪勝者の歴史≫として塗り替えられる・・・・


しかし、この草鹿式のように、
日本では、
古き良き伝統は、
消えずにずーーーーっと繋がってゆく。
ホンモノの真実が含まれているものは
消えない、消せないんですね。
日本文化の神髄は
こう言う処に秘められているのであります。





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この小笠原流の淵源を辿れば後醍醐天皇に繋がっている事は確かで、ただ的を射れば良いわけではなく、的に当たったとしても所作や口上が不適切であれば命中していないとされ・・・・
誠に目先の結果だけに囚われないそれはそれは床しい弓術式であります。






コチラがマト・・・・かわいい!




          
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靖国神社秋季大祭は10月17日より20日まで
勅使参向を含めた重儀であります。









posted by 絵師天山 at 04:47| Comment(3) | 日本ならでは
この記事へのコメント
お見事です。
Posted by ふな at 2016年10月14日 12:21
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