今年の9月1日は、月曜日に当たり、
例年必ず9月1日から開催されてきた院展が9月2日からのスタートとなりました。
大正12年の関東大震災が9月1日。今日では、防災の日とされています。
院展では創立者岡倉天心先生のご命日に当たるので、9月1日の院展初日を無事終えて、
明くる2日には、天心霊社の前で額ずき院展開催を天心先生の御霊に御報告するのがしきたりであります。
今年は、午前10時から天心例祭が執り行われ、つまりは、開催当日にまず御報告、感謝申し上げたので、本来この方が、順序に適っているのかも知れません。
東京都美術館の月曜休館という原則によって、2日からの開催となりましたが、まず、開催の御報告を霊前に申し上げてから、展覧会が始めるのが筋・・・でありましょう。
99回も続いてきた事は、手前ミソでも何でもなく実に稀有なことでありまして、世界的に見ても文化の継続をこのような形で重ねてきたのは勿論日本ならでは。院展なればこそ。
来年は100回となるので、御承知の様にこの春、大々的に記念展を開催したのです。
ひとえに天心先生の御蔭と申して良いでしょう。
創立同人の要であった横山大観先生も常日頃から院展事務所の敷地内にある天心霊社への参拝は欠かさなかったと聞き及んでおります。

天心霊社に詣でる横山大観先生
近世では、乃木神社とか大山神社。など・・・
古代には人麻呂神社や、楠木正成神社など・・・
生前に桁違いの偉業をなした偉人を顕彰して神社を建立。
以後、神様として祭ることは日本においてはごくごく当たり前の事でありました。
院展存続の核心はこの天心霊社にある、のかも知れません。
ありがたいことにその末端に列座させていただき、毎年精進のチャンスを得ている事に改めて脱帽しております。
今年の拙作は【浄闇】第62回伊勢神宮式年遷宮遷御之儀
同、部分図
同、部分図
東京展は15日まで、京都から全国に巡回展示されます。
どうぞ御高覧下さい。
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